
塾に通わせているのに、なぜうちの子の成績は上がらないの?どうしたらいい?
そんな悩みを解決します。
✅ 記事の内容
- 塾の成績が上がらない4つの原因
- 塾の効果を最大化する3つの解決策
- 親ができる具体的なサポート方法
✅ 記事を書いている人
- 中学生と小学生の娘の父
- 中学生の娘が「MARCH付属の高校」に合格
- 塾中心ではなく「父との家庭学習」中心で3年間継続
実は、塾に通っているだけで成績が上がるという考えは大きな間違いです。
私の娘も中学1年生の時は、週2回塾に通い、宿題もこなしているのに、テストの点数は一向に上がらない状態でした。

しかし、「塾は帰ってからが本番」という意識に変えて、家庭での関わり方を工夫したところ、娘の成績は劇的に改善しました。
この記事では、塾の効果を最大化するための具体的な方法を、実際の体験談を交えながら詳しく解説します。同じような悩みを抱えている親御さんの参考になれば幸いです。
塾に通っても成績が上がらない中学生の実態

多くの親御さんが期待を込めて子どもを塾に通わせますが、実際の成果はどうなのでしょうか。
塾業界の現実と、親が抱きがちな思い込みについて見ていきましょう。
塾業界の現実|成績が上がる生徒は約2割のみ
塾業界では、実際に成績が上がる生徒は全体の約2割程度と言われています。
これは決して塾の指導力が低いからではありません。
塾の授業がどんなに分かりやすくても、それを自分のものにできるかどうかは別問題だからです。授業を受けただけで知識が定着するなら、学校の授業だけで十分なはずです。

私の娘も中学1年生の時は、まさにこの8割の中に含まれていました。
週2回塾に通い、宿題もこなしているのに、テストの点数は一向に上がらない状態が続いていました。
多くの親が勘違いしている「塾に行けば成績が上がる」という思い込み
「教え方が上手い先生の授業を受ければ成績は上がる」と考えている親御さんがほとんどです。

しかし、これは大きな勘違いです。
授業を1回受けただけでは、知識は定着しません。人間の脳は忘れるようにできているため、復習なしに記憶を保持することは不可能です。
実際に、うちの娘も塾から帰ってくると「今日の授業、よく分かった!」と言うことがありました。
しかし、数日後に同じ問題を出すと、まったく解けないという状況でした。理解したつもりになっていただけだったのです。
塾で成績が上がらない4つの主な原因

成績が上がらない原因を明確にすることで、適切な対策を講じることができます。多くの中学生に共通する4つの原因を詳しく見ていきましょう。
原因①:授業を受けただけで満足している
塾の授業を受けて「分かった」と感じると、多くの生徒は勉強した気になってしまいます。
しかし、「分かる」と「できる」は全く違います。
授業で理解したことを、実際に自分一人で問題を解けるようになるまで反復練習することが重要です。しかし、多くの生徒はこの段階を飛ばしてしまいます。
娘の場合も、授業後に「今日は数学の連立方程式をやったよ。先生の説明が分かりやすかった」と嬉しそうに話していました。

しかし、宿題をやる時になると「あれ、どうやって解くんだっけ?」となることが頻繁にありました。
原因②:塾の宿題を「提出するため」だけにやっている
塾から出される宿題も、多くの生徒は「提出するため」だけにやっています。答えを覚えることが目的になってしまい、解き方を理解することがおろそかになります。
特に疲れている日は、答えを適当に写して提出するだけになってしまいます。
これでは、次回同じ問題が出ても一人では解けません。

うちの娘も、部活動で疲れて帰ってきた日は、明らかに手を抜いて宿題をやっていました。
「とりあえず埋めておけばいいや」という気持ちが透けて見えるような状態でした。
原因③:復習せずに次の授業を迎えている
最も多い原因が、復習をしないまま次の授業を迎えることです。
前回の授業内容が定着していない状態で新しい内容を学んでも、積み上がることはありません。
復習なしに新しい内容を学び続けると、どんどん分からないことが蓄積されていきます。結果として、授業についていけなくなり、成績も下がってしまいます。
娘に「前回の授業でやったところ、覚えてる?」と聞くと、「うーん、なんとなく…」という曖昧な返答が多かったです。

これでは次の授業で新しいことを学んでも、土台がないので理解できないのは当然でした。
原因④:塾と学校の学習内容が連動していない
塾で先取り学習をしている場合、学校の授業との連動が取れていないことがあります。
塾で学んだことを学校で復習する、または学校で学んだことを塾で補強するという流れができていないと、効果は半減します。
また、塾の宿題と学校の宿題のバランスが取れていないと、どちらも中途半端になってしまいます。
塾の効果を最大化する3つの解決策

原因が分かったところで、具体的な解決策を見ていきましょう。これらの方法を実践することで、塾の効果を最大化できます。
子どもに意識させるべき「復習」の重要性
まずは、子どもに「塾は帰ってからが本番」だということを意識させることが重要です。
授業は理解するためのきっかけに過ぎず、実際に身につけるのは復習の時間です。
復習の目的は、「次回同じ問題が出ても一人で解ける」状態にすることです。この目標を明確にすることで、子どもの取り組み方が変わります。

私は娘に「塾の授業は映画の予告編のようなもの。本編(復習)を見ないと、内容は理解できないよ」と説明しました。
このように身近な例で説明すると、子どもにも理解してもらいやすくなります。
次の授業までに必ず復習を終わらせる習慣づくり
復習は、次の授業までに必ず終わらせることが重要です。

理想的には、授業があった日の夜か翌日までに復習を済ませましょう。
復習の手順は以下の通りです。
- 授業で使ったテキストを見直す
- 習った内容を自分の言葉で説明してみる
- 類似問題を解いてみる
- 分からない部分を明確にする
娘の場合、最初は復習を嫌がりましたが、「30分だけでいいから」と時間を区切って始めました。
習慣化すると、自然に取り組めるようになります。
「解けるようになる」を目標にした学習方法
単に問題を解くのではなく、「なぜその答えになるのか」を理解することが大切です。
解法のパターンを暗記するのではなく、考え方を身につけることで応用力が育ちます。
間違えた問題は、正解になるまで繰り返し解きます。
ただし、同じ問題を連続して解くのではなく、時間をおいて再度チャレンジすることで、本当に理解しているかを確認できます。
親ができる具体的なサポート方法

子どもの学習をサポートするために、親ができる具体的な方法を紹介します。
上から目線にならず、子どもが話しやすい環境を作ることが重要です。
学習状況を把握するための3つの質問
子どもの学習状況を把握するために、以下の3つの質問を定期的にしてみましょう。
①授業で何ページをやったか
具体的なページ数を聞くことで、授業の進度を把握できます。また、子どもが授業内容を覚えているかの確認にもなります。
②宿題の範囲はどこからどこまでか
宿題の量や難易度を把握することで、子どもがどの程度の負荷を感じているかを知ることができます。
③何が分からなかったか
分からない部分を明確にすることで、復習のポイントが見えてきます。また、子どもの理解度を客観的に把握できます。
上から目線はNG|子どもが話しやすい関わり方のコツ
子どもとの関わり方で最も重要なのは、上から目線にならないことです。

「ちゃんと宿題やってるの?」「確認するから見せて」というような詰問調の話し方は逆効果です。
効果的な関わり方のコツは、自分も子どもと同じ年齢に戻ったつもりで接することです。
一緒に学習内容について話し合う姿勢を見せることで、子どもも自然に話してくれるようになります。
私自身も最初は、つい「宿題は終わったの?」と確認することから始めてしまっていました。
しかし、この方法では子どもは身構えてしまい、本当のことを話してくれなくなりました。
【実例】効果的な声かけの具体例
実際に効果があった声かけの例を紹介します。
✅ NG例
「ちゃんと宿題やってるの?」
「今日の授業、理解できた?」
「分からないところはないの?」
✅ OK例
「ねえ、今日はどこをやったの?ああ、食塩の濃度の問題かあ!お父さんも昔やったなあ。全然分からなくて嫌だったんだよ。でも、結構理解できてるみたいだね、すごいじゃん。お父さんが中学生の時は全然できなかったよ」

親も昔は分からなかった経験を共有することで、子どもは安心して分からない部分を話してくれるようになります。
子どもの頑張りを認めることで、学習へのモチベーションも向上します。
「完璧にできなくても、努力していることを認めてもらえる」という安心感が大切です。
まとめ:塾の成績向上は親子の連携が鍵

塾に通っているだけで成績が上がることはありません。重要なのは、塾で学んだことを家庭での復習によって定着させることです。
「塾は帰ってからが本番」という意識を親子で共有し、復習の習慣を身につけることが成績向上の鍵となります。
塾は決して不要ではありません。しかし、復習できる範囲で通うことが最も効果的です。高額な塾代を無駄にしないためにも、親子で連携して取り組んでいきましょう。

すぐに結果が出なくても焦らないことが大切です。
正しい方法で継続していけば、必ず成績は向上します。
親が子どもを信じて、長期的な視点でサポートしていくことが、最終的な成功につながります。